ポーランド クラクフ 『アウシュビッツ収容所』

じゅんころのポーランド世界遺産紹介です。


テレビや映画でよく目にする、
悲惨な過去を持つ負の世界遺産『アウシュビッツ収容所』を訪ねました。

8:14 クラクフ本駅 Krakow Glowny 出発
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9:57 Oswiecim駅 到着
駅にはロッカーが設けられており、大きな荷物は預けることができます。(6zt=約180円)
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(徒歩20分)
ここまでたどり着くのがかなり大変だった!
というのも、これだけ有名な観光地なので、看板がアチコチにあるかと思いきや…
閑静な住宅街の中をひたすら歩き、
林に囲まれた大きな公園の隣りにポッカリあるんだから驚き。
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10:10 世界遺産 アウシュビッツ収容所

負のオーラむんむん…かと心して参りましたが、
今やもう世界各国から観光客の訪れる世界遺産。
敷地内は観光バスで溢れ、重たい空気はありません。
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ここは、個人での立ち入りは禁止されていて、
英語圏やドイツ語圏など、言葉別のツアーグループに別れ、
ガイドについて回らなければなりません。
入場料76zt (約2000円)


一歩中に入ると…さすがは負の遺産、どぉ~んと沈んだ雰囲気に一転します。

これが有名な「働けば自由になる」と掲げられた入場門。
囚人たちに作らされたというこの文字、
よく見るとアルファベット「B」の膨らみの大きさが上下逆転しているのが分かります。
反逆心をこうゆうところに込めたのでしょうか…なんだか痛々しい。
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ドイツ人以外、ユダヤ人だけに留まらず各国からの囚人が収容されていました。
収容されていたのはこんな小屋。
中は資料館として公開されています。
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一大殺人工場と呼ばれていたこの収容所。
小屋と並んで敷地内には、収容風景を思い起こさせるような建屋がいくつも並んでいました。

キッチン。
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絞首台。
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高圧電線。
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他、銃殺場はガス棟、焼却施設など、
目を背けたくなるような過去の現実を、まじまじと見せ付けられました。


12:30 『ビルケナウ』
 ※アウシュビッツ収容所から、無料シャトルバス(30分間隔運行)で5分。

広大な土地と、透き通る青空がなんだか空しい。
昔収容されていた方々は、どんな思いで「死の門」と呼ばれたこの門をくぐったんでしょう。
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ここは、アウシュビッツに続く、第2の強制収容所。
シャトルバスで向かうと、当時の引込み線がすぐに目に入ります。
ここも有刺鉄線に囲まれ、当時の収容風景が思い起こされます。

アウシュビッツが博物館化されているのに対し、
ビルケナウ収容所は、当時のままの姿が公開されています。

当時は、同時に10万人が収容されていたといいます。
広々とはしていましたが、この1区間に10万人と考えると、
めちゃくちゃに詰め込まれていたのでしょう。
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ビルケナウにも、囚人は収容されており、
バラックも当時のまま保存されていました。
3段に重ねられたベッドは、1つの段の中では身を起こすこともできなかったでしょう。
しかも、後から調べたら、この1つのベットに3~4人の方が寝ていたとのこと。悲惨。

ポコポコとただポッカリ空いた穴は、集団洗面所(トイレ)であることがわかりました。
当時、衰弱しきった収容者の中には、体を支えきれずに穴に落ちてしまう人もいたとか…


ごめんなさい、
カメラを向けるにはあまりに酷な風景だったので、
掲載写真が少なくて伝わりにくいかと思います。

周りには観光客がたくさんいるし、
皮肉なほど、現在はとっても穏やかな状態。

でも、いざ敷地内に入ると、
過去に起こった悲惨な事実を必死に訴えかけるような過去の遺産と向き合うことになります。
(建屋、フェンス、壁、写真、遺物、染みの1つまで)
何も知らないはずなのに、昔の悲しい記憶が心の底に染み入ってくるような感覚を覚えました。

人間が忘れてはならない負の世界遺産
日本人の年間来場人数は7,000人弱で、日本人ガイドもたったの1人しかいないということですが、
一生に一度は足を運んでほしいものです。



※じゅんころたちは、予定していた電車に乗り込むため、
  アウシュビッツ収容所のガイドツアー(所要時間約3時間)をこっそり抜け出し(ごめんなさい)、
  アウシュビッツとビルケナウ、合わせて2時間半ほどの観光時間としましたが、
  正規観光時間は、4時間くらいかかるものと思われます。

この記事へのコメント

よぬさま
2010年08月29日 10:04
まさか…
また…
余韻を無視して…



次はギョーザの話じゃないよな?
2010年08月30日 19:22
ナイス忠告!
しかぁし、次記事は、ふつうの楽しい楽しい観光モードに戻ろうかと…笑。
でも、このアウシュビッツのような『負の』世界遺産は初めてだったので、いささか衝撃を受けました。

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